よくある質問

皆様に尋ねられたご質問を中心に、随時お答えしていきます。
経験と学んだ事、蓄積したデータ、参考文献等によります。経験に基づくお話は科学的に証明されたものではない事を含みます。その場合は「経験から」と明記致します。参考文献、蓄積したデータ等はその典拠を記載致します。まだまだわからないことも沢山あります。新たに知った事や訂正があれば、随時更新しますのでご了承ください。

1. 鶏について
後藤もみじとはどんな鶏ですか?
東京烏骨鶏とはどのような鶏ですか?
鶏は1日に何個、たまごを生むのですか?

鶏は、元々の遺伝的形質を利用しながら人間との暮らしの中で卵用、肉用、愛玩用などに改良されてきました。一般的に白色レグホンと呼ばれる鶏に代表される卵用種、ブロイラーと呼ばれる鶏や軍鶏などの肉用種、名古屋コーチンなどの卵肉兼用種等、改良の歴史背景とさまざまな特徴を持った鶏種がいます。それぞれに1羽が1年間に産む卵の総量は異なります。卵用に改良された鶏はその他の鶏種に比べ、多くの卵を産みます。

飼養している環境や飼料、日々の管理等によっても差が出ます。当農場での後藤もみじは、最も産卵している時期で90%超。東京烏骨鶏は概ねその3分の2前後です。

産卵鶏は改良されて沢山たまごを産むというイメージからでしょうか?
「1日に何個たまごを生むの?」と言うご質問をよくいただきます。1羽は1日に1個以上のたまごを生みません。個人的には鶏は動物なのだからと思います。個体差はありますが、一定期間産卵を続けた後に、概ね定期的に休産日があります。生まれた時期等により傾向は異なりますが、産卵開始後、暫くして産卵率はピークを迎え、その後次第に低下していきます。約10か月も経つと半分程度に落ち込み、羽根が抜け替わって翌年の産卵に備えます。

鶏にとっても産卵を続けることは大仕事だと思います。よい卵という結果を出してもらうため、工夫を重ね、環境を整えていくことをめざしています。

鶏はどのくらいで、たまごを生めるようになるのですか?

たまごを生めるようになった鶏を成鶏と言います。鶏の種類(鶏種)や育成時期、飼料の与え方等によって多少異なります。概ね後藤もみじは4ヶ月前後、東京烏骨鶏は5ヶ月前後で初産を開始します。成鶏までの期間は改良により昔と比較して早まっているようです。
日が長くなる時期の成育はゆっくりで、体躯が充実してから産卵を開始しますが、短くなる時期は反対に早まる傾向があるので、初卵が小さくなりがちです。じっくり成長させて体躯の充実を図るように努めています。

参考文献)
新編 養鶏ハンドブック
田先威和夫、山田行雄、森田琢磨、田中克英編著 株式会社養賢堂発行 1993年5月20日 第4版

産卵宣言とはどのような行動ですか?毎朝、全ての雌が鳴くのでしょうか?

「産卵宣言」という用語あるのかどうかはわかりません。
産卵直後に「ふー産んだ…」という風に一息ついてから、おもむろに産卵箱から出てきます。そして箱の前で「産んだぞ〜!」という風情で高らかに「こけーーこっこっこっこ」と鳴く鶏がいるので、そう呼んでいます。土間に降りると、ほぼ鳴き止みます。皆がみな鳴くわけではありません。本来、隠れて産む習性があるのに、何故、外敵に産んだとわかるような声をあげるのかが不思議です。経験からのお話です。

初生雛とは何ですか?

孵化したばかりの雛のことです。

養鶏場を経営する時の考え方は様々ありますが、より良い鶏を作る育種や交配は、元となる種鶏の維持や交配に関する専門技術を持ち、雑種強制等を使ってひなを生産する専門業域で、現在、殆どが海外で生産されています。普通、養鶏場ではおこないません。株式会社後藤孵卵場は種鶏を維持し、唯一国産の採卵鶏を生産しています。

卵をあたためると半数はオスが孵化します。雛も幼雛(0日齢〜30日齢)、中雛(30日齢〜60日齢頃)、大雛(60日齢頃〜120日齢頃)があり、成長段階別に育成する分業が行われてきました。技術が特化するなどのよい点がありますが、雛が移動することのリスク等もあります。これまでの経験では、飼育者や環境に慣れにくいなどの面もあります。同一環境で初生雛から育成することは、一貫した理念に基づき経営できるというメリットがあると考えています。

鶏はどのくらい生きるのですか?
2. 飼育方法について
平飼いとはどのような飼育方法ですか?他にどのような方法があるのでしょうか

現在、日本の採卵鶏は殆どがパタリーゲージで飼養されています。概ね幅24cm×奥行40bm×高さ43cmの、鶏が2、3羽入ったカゴが何段も重なった形式です。単位面積あたりの飼養羽数が多く、鶏が本来持つ習性をコントロールした合理化が可能です。養鶏場1軒あたりの規模はどんどん大きくなり、反対に戸数は減少しました。輸入飼料と徹底した合理化が現在の卵価を支えています。

平飼いは現在、主に肉用鶏で行われ、採卵鶏ではわずかです。
庭先飼いからゲージ養鶏までの移行期には一般的な形式で、中島正氏の『自然卵養鶏法』(農山漁村文化協会)等に見ることができます。1区画の言葉通りの平らかな空間に、給餌・給水器、止まり木や産卵箱、砂浴び場、敷料等があります。

後藤もみじの鶏舎は1区画凡そ4〜4.5坪程。一般に坪面積当たりの飼養羽数は10〜15羽と言われていますから、6〜7羽/坪程度のゆったりとした飼育です。概ね有精卵にするには、オス1羽に対してメスが15羽くらいまでと言われていますが、経験的に鶏種によってオスI羽に対し、メスがストレスを感じないで居られる限界の羽数もあるように思います。
ゲージ飼いとは効率に於いて比べようもありませんが、上手に飼養すれば、鶏本来の習性を尊重しながら、多くのメリットを見出す事ができると考えています。

EUでは2012年以降、鶏のバタリーゲージ使用を禁止しました。「飢えや渇きからの自由」「痛み、負傷、病気からの自由」「恐怖や抑圧からの自由」「不快からの自由」「自然な行動をする自由」。これら鶏の5つの自由を尊重するため、より広いエンリッチドケージ(拡充ケージ)や産卵箱や止まり木、砂場を整える福祉ゲージ等への切り替えを求めています。2008年1月8日、欧州委員会はバタリーケージによる採卵鶏の飼養の禁止が、鳥の健康や動物福祉の改善につながるとする報告書を公表しました。卵の生産コストは上昇しますが、疾病発生のリスクなどが軽減され、また高品質な卵が生産できることから、EU域外の生産者に対し競争力を有することになるとしています。(独立行政法人農畜産業振興機構ホームページ参照)

実際に平飼いを実践してみると飼養管理によっては競争等により、いじめや鶏が死ぬということが起こったりします。その原因をみると飼養面積の不足、給餌量・給水量の不足、急激な温度変化、産卵箱の不足等でした。鶏本来の習性を発揮させる飼育法を実践するには、ゲージ養鶏とは異なる適期適切なこまめな観察や飼養管理、「鶏を満足させる」さまざまな工夫が欠かせません。鶏にとって充たされている状況では競争は起こりにくいと考えています。

日本では殆どがゲージ養鶏ですが、一部では放牧運動場のついた平飼い養鶏などが行われています。養鶏場の経営理念や周辺の環境、防疫との兼ね合わせで、様々な経営が行われています。

嘴を切るデビークとは何ですか?
強制換羽とはどういう事をするのですか?
3. 飼料(餌)について
緑餌とはどのようなものですか?
4. たまごについて
有精卵の基準はどのようなものですか?なぜ有精卵と表示できないのでしょうか?

有精卵になるには、理想的にはメス10〜15羽に対してオス1羽がいる必要があるとされています。それでも雌雄には個性や相性等もあり、全ての卵が交尾を成立させて有精卵になる訳では残念ながらありません。

ですので卵を販売する際に「有精卵」として表示する際の基準としては、例えば、公正競争規約(注)である「鶏卵の表示に関する公正競争規約」では、「「有精卵」又はこれに類する用語は、成雌鶏と成雄鶏を施行規則で定める基準(雌100羽に対して雄5羽以上とする)により混飼 し、自然交配によって受精可能な飼育環境であ ることが確認された場合に限り、表示すること ができる。この場合には、雄鶏の割合を明記す るとともに有精卵ではない鶏卵が含まれてい る可能性がある旨(又は有精卵となる確率)を 付記しなければならない」(全国公正取引協議会連合会ホームページ参照)となっています。

当養鶏場は有精卵の提供ではなく、鶏が出来る限りストレスなく過ごせることを目的としています。都市環境の中で飼養できる状況や販売ニーズ、また経験的にオスI羽に対し、メスがストレスを感じないで居られる限界の羽数を勘案して、上記の基準よりはメスの比率を高くしているので、有精卵が含まれていても表示はできません。品質表示書に記載していますようにご購入後は10度以下の冷蔵庫に速やかにお入れください。
平飼いとはどのような飼育方法ですか?他にどのような方法があるのでしょうか」をご覧頂くと飼育環境がわかります。

(注) 公正競争規約(景品表示法第31条に基づく協定又は規約)
景品表示法第31条の規定により、公正取引委員会及び消費者庁長官の認定を受けて、事業者又は事業者団体が表示又は景品類に関する事項について自主的に設定する業界のルール(消費者庁ホームページ参照)

5. その他の質問
外敵とは例えば何ですか?

現在はカラス、ネコ、タヌキ、ハクビシン等がいます。
カラスは盗める環境であれば主に卵に被害が発生します。また上空を飛んだだけで鶏が警戒して騒ぎます。害獣、害鳥が鶏舎には侵入出来ないよう対策をしていますが、都市では暫く見かけなかった動物たちが現れるようになりました。ネコは成鶏はあまり襲いませんし、オスが守りますが、タヌキからは守りきれません。鶏が寝入った頃や明け方に襲ってきて、被害とともに夜中に鶏が騒ぎますので、害獣がいたずら出来ない環境管理に努めています。

家畜伝染病予防法と飼養衛生管理基準はどのようなものですか?